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令和に求められる新入社員教育とは?目的や研修方法、効果的に教育するポイントを解説!

新入社員教育は、主に新卒の新入社員が職場に早く馴染むための基盤を築くことを目的として多くの企業で実施されています。
 
 「新入社員が長く働いてくれるためにどのような教育をすればいいか分からない。」
「教育制度はあるが、新入社員に浸透せず形骸化している。」
「新入社員研修で教えたことがその後現場で活かされていない。」

などお悩みの人事総務ご担当者もいらっしゃるのではないでしょうか。
 
本記事では、新入社員教育の目的やメリットのほか、効果的に教育するためのポイントについて詳しく解説します。

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目次[非表示]

  1. 新入社員教育の目的
    1. 社会人としてのマナー・ルールの習得
    2. 事業内容・業務内容の理解
    3. 企業理念の浸透
  2. 新入社員教育を行うメリット
    1. 企業の生産性が向上する
    2. 新入社員のモチベーションが向上する
    3. 教育担当者も成長できる
  3. 新入社員教育における主な研修方法
    1. マニュアル研修
    2. OJT(職場内研修)
    3. Off-JT(職場外研修)
    4. e-ラーニング
  4. 新入社員研修を効果的に進めるポイント
    1. 明確なゴールを設ける
    2. 心理的安全性を与える
    3. フィードバックを行う
  5. まとめ

新入社員教育の目的

新入社員教育の目的

新入社員研修は、新入社員が社会人としてのマナーや業務に必要な知識・スキルを身に付け、職場に早く馴染むための基盤を築くことを目的としています。

効果的に新入社員教育を行うためには、目的を明確にした上で取り組む必要があります。
ここでは主に3つの目的をご紹介します。

社会人としてのマナー・ルールの習得

新卒で入社した新入社員の中には、学生気分の意識のまま入社する人もいるでしょう。

新入社員教育では、まず社会人としての心構えやマナー、名刺交換の仕方、電話・メールの対応方法、言葉遣いなど一般的な所作を教えましょう。

企業のルールなどは就業規則で定められている場合もありますが、新入社員教育を通じて丁寧に指導を行うことで、社会人としての自覚を芽生えさせることが重要です。

事業内容・業務内容の理解

新入社員教育では、まず企業の一員としての自覚を芽生えさせるために、自社の事業内容や配属先の業務内容について理解してもらうことが必要です。

具体的には、事業の全体像のほか、それぞれの部署がどのような業務を行い、どのような役割を果たしているか、これから関わる業務が社会にどのような影響を与えるかなどを知ることによって、新入社員が自信を持って業務に臨むことが可能になります。

企業理念の浸透

新入社員に企業理念や企業文化を共有することも、新入社員研修の重要な目的の1つです。
企業理念とは、企業の考えや価値観、行動規範などを明文化したものです。

新入社員が企業理念を理解・共感することは、研修後も自分の意思で行動や判断ができる意識作りにつながります。また企業への帰属意識が高まり、組織全体の一体感の醸成も期待できます。

新入社員教育を行うメリット

新入社員教育を行うメリット

企業にとって新入社員教育は重要なプロセスです。

しかし、新たに教育制度を構築したり、既存の内容を見直すには時間と労力がかかるのではと悩む担当者も少なくありません。
ここでは、新入社員研修を実施することによって得られるメリットを3点ご紹介します。

企業の生産性が向上する

1つ目は、生産性の向上です。
 
OJT(職場内研修)は、新入社員が実際に業務内容を体験することで、業務に必要な知識・スキルだけでなく、上司・先輩の立ち振る舞いや工夫していることなども身につけることができるため、研修後に即戦力となることが期待されます。

また新入社員研修で企業理念を理解してもらうことで、自身が会社に貢献するために何ができるかを主体的に考え行動する人材育成にもつながります。

新入社員一人ひとりが自身の役割を理解し、自信を持って業務に取り組めるとモチベーションが向上し、結果として企業全体としての生産性向上にも寄与します。

新入社員のモチベーションが向上する

新入社員教育を通して、業務知識やスキルを早期に身につけ、成果を出せるようになると新入社員のモチベーションが上がります。
 
株式会社リクルートマネジメントソリューションズが2024年3月~4月に全国で開催した新入社員導入研修において実施した「新入社員意識調査2024」によると、「社会人として働いていくうえで大切にしたこと」の質問で、「任せられた仕事を確実に進めること」(39.4%)、「失敗を恐れずにどんどん挑戦すること」(31.0%)が過去最高の回答結果となりました。

新入社員意識調査2024

<参照>リクルートマネジメントソリューションズ/新入社員意識調査2024 【前編】

上記結果から、昨今の新入社員は働く上で「確実性」と「挑戦性」を大事にしたいと考える傾向にあることがうかがえます。

こうした傾向を意識しながら、研修や業務指導を行うことで、新入社員自身が会社に貢献できていることを実感できれば、高いモチベーションで仕事に取り組んでくれるでしょう。

そのためには、OJT(職場内研修)などを通じて丁寧に教育し、小さな成功体験を重ねて新入社員のモチベーションを向上させることが大事になります。

教育担当者も成長できる

新人社員教育は新入社員の成長だけなく、教育担当である上司や先輩社員も大きな成長の機会となります。

教育担当者は、研修の過程で新入社員へ知識やスキルを教えることで、改めて自身の業務に対する理解を深め、コミュニケーションスキルや育成力の向上にも寄与できます。

新入社員教育における主な研修方法

新入社員教育における主な研修方法

新入社員教育には、さまざまな研修方法があります。

それぞれの特徴やメリットを理解した上で、企業方針や新入社員の特性に応じて効果的に組み合わせて実施することが重要です。
ここでは、主な研修方法を4つご紹介します。

マニュアル研修

社内の基礎知識や具体的な業務内容などを記したマニュアルを事前に作成し、新入社員へ教える方法です。

新入社員研修は入社後すぐに行われることが一般的であるため、慣れない環境の中で研修を受けても、「緊張してよく理解できなかった」「内容を覚えてない」といった新入社員も少なくはありません。

マニュアルがあればいつでも振り返って、確認できる点がメリットです。
また教育担当側も研修マニュアルを作成すれば、毎年の新入社員研修の負担が軽減するメリットもあります。

OJT(職場内研修)

OJTとは「On-the-Job Training」の略称で、職場で実務を通して仕事の流れや業務に必要なスキルを学ぶ研修手法です。

上司や先輩社員など1on1形式で直接指導を受けることで、マニュアルだけでは分からない現場の雰囲気や先輩の立ち振る舞いなどを直接肌で感じることができるため、新入社員が早く職場に馴染める研修手法として多くの企業で取り入れられています。

OJTは業務内容や流れを直に把握でき、上司や先輩社員ともコミュニケーションが図れる点がメリットです。

ただし、上司や先輩社員のスキルや研修内容の質によっては、その後の新入社員の成長に影響する場合もあるため、適切に実施するには事前に教育担当者へOJTの目的やゴールを明確に伝えることが大切です。

Off-JT(職場外研修)

Off-JTとは、「Off-the-Job Training」の略称で、研修施設やセミナーなど主に職場外で実施される集合研修のことを指します。

自社の従業員が講師を務める場合もあれば、外部講師によって行われる場合もあります。
授業形式の座学、グループワーク、ロールプレイングなどがOff-JTに該当します。

Off-JTのメリットは、通常の業務から離れて集中できる環境で受講できるため、仕事で必要な知識やスキルをしっかり習得できることです。
また、他部署の従業員や他社の新入社員とも交流できる機会もあるため、異なる考え方や価値観も同時に学ぶことができ、視野を広げる機会にもなります。

ただし、Off-JTで学んだ内容を配属後の実務においてどう活かすかや、研修効果が見えにくいケースも少なくありません。

e-ラーニング

e-ラーニングとは近年急速に普及している手法で、スマホやパソコン、タブレットなどを使用してオンラインで行う研修です。

e-ラーニングのメリットは、場所や時間を問わず自分のペースで受講ができることや、新入社員それぞれが研修進捗を管理できるため、自己学習の習慣を身につけやすい点などが挙げられます。

一方、いつでも受講できることから従業員のモチベーション維持が難しく、企業が求める知識やスキルが人によっては身に付かない場合もあります。

そのため、新入社員のモチベーションを維持しつつ、効果的に研修を遂行するための仕組みやサポートが必要です。

新入社員研修を効果的に進めるポイント

新入社員研修を効果的に進めるポイント

新入社員教育を効果的に実施するためのポイントについて3点解説します。

明確なゴールを設ける


新入社員教育を効果的に進めるには、明確な目標や目標達成までのプロセスを新入社員にしっかり浸透させることが重要です。

具体的な目標を定めることで、タスク管理や進捗の報告、達成具合などを新入社員だけでなく、教育担当者も把握することができます。

また業務プロセスにおいてそれぞれの新入社員にどのような強みがあるのか、どのようなことが得意か苦手かなども見えてきます。
新入社員に合った目標や指導方法を設定することで、より効果的な教育が可能になります。

心理的安全性を与える

「心理的安全性(psychological safety)」とは、組織内で自分の考えや気持ちを、誰に対しても安心して発言でき、不安を感じずに過ごせる状態を表す度合いのことです。

1999年に組織行動学の専門家として知られるエイミー・C・エドモンドソンが提唱した心理学用語で、「チームの他のメンバーが自分の発言を拒絶したり、罰したりしないと確信できる状態」と定義されています。

新入社員は、慣れない環境下で多くのプレッシャーやストレスを抱えることも多いため、心理的安全性を与えて不安を和らげたり、上手く周囲に馴染んでパフォーマンスを発揮するために、教育担当が心理的安全性に配慮した環境を作ることが大切です。

フィードバックを行う

新入社員教育がある程度進んだら、一定期間ごとに教育担当者が業務の理解度や習得度を評価するために、フィードバックを行いましょう。

初めは毎日、慣れてきたら1週間ごと、1ヵ月ごとなどのタイミングで、業務の進捗や目標に対する成果、振り返りなどを本人にフィードバックします。

新入社員が安心して自発的に仕事に取り組んでもらうために、日頃からコミュニケーションを意識しながら指導しましょう。

まとめ

本記事では、新入社員教育の目的やメリット、主な研修方法、新入社員研修を効果的に進めるポイントなどについて解説しました。

時代の移り変わりとともに、働き方や仕事に対する価値観、考え方も大きく変わっています。
従来の新入社員教育のやり方が通用しない、時代に合わせた新しい教育方法を取り入れたいが時間も労力も割けないなどお悩みの方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、新入社員教育を通じて得られるメリットもたくさんあります。

企業の未来を担う新入社員のために、まずは新入社員の教育目的を理解し、企業に合った研修方法を取り入れながら、新入社員一人ひとりの成長をサポートしていきましょう。


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